Thursday, August 6, 2009

Wake of Cory-国民から愛されたアキノ元大統領-

 8月5日、ここフィリピンでは民主化の英雄、アキノ元大統領の葬儀のため、国民的な休日となった。
葬儀の前の数日間は、弔問者のために数日間、オープンとなっておりました。
 私、KoalaBearは敬愛する元大統領を一目・・・と遺体が安置されている、マニラ大聖堂へ8月4日の夜に向うことに。その日はWake(日本でいうところの御通夜)最終日でした。
 現地に着くと、土砂降りの雨にも関わらず、恐らく全国各地から訪れた人たちが元大統領の姿を一目見ようと最後尾がどこなのか分からない長蛇の列。・・・本当に、国民から慕われ、敬愛されていた大統領であったのだと、実感した。もちろん、アキノ政権は問題を多く抱えていたのだが。。。
感傷的な思いはともかく、とにかく並ばないことにはここへき た目的が果たされない。列の最後尾をまず、見つけるところからはじめ、そして並び始める。到着から20分ほど経過。
そのころ雨はいったん小降りになる。ひとまず、胸をなでおろした。なぜならその時点ではこの列がどれほど長いのか検討が付かなかったため、雨が降り、傘をさすなどして無駄にエネルギーを消耗することを避けたいと思われたからである。
 日本でいうところの御通夜であるにも関わらず、並ぶ人たちからは明るく、長蛇の列を、そしてそこに並ぶ彼らの写真をとる姿が目立った。以前にこちらで友人の親族の葬儀に参加した経験があるため、日本の葬儀・通夜とはまったく趣の異なる死者の弔いにそれほど驚きはしないものの、生死観の違いなどを再度考えさせられた。
どこまで続くともしれない列に並び続けること1時間。その時点でもしかしたら、この列はとてつもなく長いものになるかもしれないと予感。なぜかというと、イントラムロスというスペイン時代の地区にマニラ大聖堂は位置しているが、一度その前を列に並びながら通り過ぎたが一向に近づく気配を感じなかったためである。そのころから雨も強く降り始める。皆いっせいに傘をさしはじめる。また、大きな傘を売り歩くお兄さんたちの姿も目立つようになる。皆、押し合いへしあい、列に並ぶため前後の人が傘をさすとその雨だれが傘を伝って落ちてくる。傘をさせない状態でなおかつ必要以上に濡れる状態が、数時間続くことになる。ああ…
並んでいる最中の横入り、それに対して叫ぶひとびと、強くなる雨、現場は一気に緊張状態を増すこととなる。初めのピクニック気分はどこにいったのやら・・・
 列は前進する。くるぶしまで漬かる水溜りやイントラムロス内のさまざまな政府系のオフィスや歴史的建物を通り抜けて進み、とまり、そしてまた進む。途中でお菓子を配る人たちに出会う。並んでいる人たちへの慰労の意味合いがあると聞く。私は外国人なので、そんなことは知らず目の前に差し出されるお菓子を受け取らずにいると、右から左から手が伸びてきてそのお菓子を掻っ攫っていく。そのお菓子配りのおじさんはどうしても私にお菓子を上げたかったらしく、再度私の前に一掴みのクラッカーを差し出す。ようやく、意味が分かり御礼をいい受け取る。ありがとう、おじさん。その時点ですでに3-4時間の経過。雨は強くなり、また弱くなり、そして強くなる。それを繰り返していた。
列に並ぶ途中で、アキノ元大統領への訪問は朝方の4時までしか受け付けられていないと聞く。それはアキノ元大統領の遺族の意向だとのこと。その時点ですでに、朝の2時。頭から足先までずぶぬれ、どうなるのだろうと思いながらも待ち続ける。そして、朝の3時45分、大聖堂に入ることが出来た。4時前のぎりぎりの時間である。
アキノ元大統領の訪問はわずか、お棺を通り過ぎる2-3秒。その瞬間を5時間雨の中待ち続けた間に考え、思った彼女の人生とこの国の未来が頭をよぎった。
 身体に残る疲労感はなかなか癒えないものの、歴史を開いた一人の英雄の生と死が与えた意味はとてつもなく大きかったと感じた。